ウサギのエサ

ウサギのエサの基本(干し草・ペレット・おやつ)【兎の飼い方】

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牧草、ペレット、おやつ・・・

兎のエサにはいろいろな種類があります。

「何をどれだけあげればいいのだろう?」

迷ってしまいますよね。

この記事では、ウサギにどんなエサをどれだけあげればいいのかをお伝えしていきます。

 

ウサギのエサ一覧

牧草からサプリメントまで、ウサギのエサには様々な種類に分けられます。

これらのエサは、主食と副食に分けることができます。

日々の食事として与えるのが主食です。
ウサギにとっては牧草、ペレットが主食になるんですね。

時々、ごく少量だけウサギに与えるのが副食です。
上げすぎると逆にウサギの健康を害してしまうことがあるので、注意が必要です。

では、それぞれのエサをどの程度あげていいのか、詳しく見ていきましょう。

ウサギのごはんの基本形

まず、ウサギのエサの基本形についてです。

ウサギの主食は牧草とペレットです。
この2つをごはんとして与えます。

まず、牧草は食べ放題の状態にします。
ウサギのケージに牧草が食べられる場所を常設し、いつでもいくらでも食べられるようにするんです。

逆に、ペレットは食べる量をコントロールしてあげる必要があります。
ペレットの量は、うさぎの体重の1.5%~3%に調整します。

しかし、例外はこどものウサギです。
生後6週間以下の赤ちゃんウサギは、まだ乳離れをしていない場合がありますので、様子を見つつ調整してあげる必要があります。
生後6週間以降から生後6か月以下の子ウサギには、ペレットをたっぷり与えてしまって問題ありません。
この時期は、体を作ることが優先されるので、栄養が豊富なペレットをたくさんあげてグングン大きくなってもらいましょう!

牧草

牧草、と一言で言っても、様々な種類があり、特徴があるんです。

まず、牧草はマメ科とイネ科に分けられます。

マメ科は成長期のウサギ向け

アルファルファ、クローバー、オオバコなど

マメ科の牧草はタンパク質やカルシウムなどの栄養価が高いという特徴があります。
そのため、成長期のウサギに適しています。

また、イネ科と比べてマメ科の牧草のほうがウサギに好まれます。
ウサギに好まれる分、たくさん食べてくれるのも、成長期のウサギに向いている理由の一つです。

一般的なのはアルファルファですが、クローバーやオオバコもこのマメ科の牧草に属します。

イネ科は大人のウサギ向け

チモシー、オーチャードグラス、大麦など

イネ科の牧草は、低たんぱく・低カルシウムという特徴があります。
そのため、おとなのウサギに適しています。

特にチモシーについてですが、刈り入れ時期によっても得特徴が変化します。(後述)

マメ科の牧草からイネ科の牧草への移行

だいたい生後1年でうさぎは大人になります。
しかし、生後1年になったから急に牧草を変えるのでは、ウサギもビックリしてしまいます。

「生後1年未満のウサギはマメ科の牧草でなければいけない」
というわけでは全くありません。

例えば、生後6か月のこどもウサギでも、咀嚼力を高めるためにチモシーの一番刈りをミックスすることは有効です。
前々から、マメ科の牧草とイネ科の牧草を混ぜながら、段々と移行していくようにしましょう。

イネ科のチモシーは刈り入れ時期もチェック

チモシー一番刈り

春から初夏に刈り入れられたものが、一番刈りです。
一番刈りは、茎が太くて長いのが特徴で、繊維質が豊富です。

1~5歳の大人のうさぎの主食としての牧草のベストチョイスです。
また、生後1年未満のこどもウサギの咀嚼力を高めるために、イネ科の牧草に混ぜてあげることも有効です。

チモシー二番刈り

夏から秋に刈り入れられた牧草が、二番刈りです。
一番刈りと比べて茎や葉が細くやわらかいのが特徴です。
その分ウサギも好んで食べます。
カロリーも低めなので、5歳以降の高齢のウサギに最適です。

チモシー三番刈り

冬のはじめに刈り入れられた牧草が、三番刈りです。
二番刈りよりもさらにやわらかいのが特徴で、ほとんどが葉になっています。

ペレット

ペレットは、牧草と同じくウサギの主食です。
しかし、ペレットの主な原材料も牧草なのです。
牧草を粉にして、そのほかの食材や栄養素を配合して固めています。
牧草だけでは接種できない、ウサギにとって大切な栄養素を摂ることができるので、ぜひ与えるようにしましょう。

しかし、牧草よりもウサギが好んで食べる上に、カロリーが高いという特徴があります。
そのため、ペレットの摂取量が多すぎると、肥満になってしまう危険性があります。
生後6か月未満の子ウサギは、ペレットを好きなだけ食べさせてあげても問題はありませんが、
生後6か月以降のウサギには、摂取量をコントロールしてあげる必要があります。

また、ペレットには様々な種類が存在します。

ペレットの選び方について、さらに見ていきましょう。

成長に応じてペレットを選ぶ

乳離れから生後6ヶ月までは成長期専用のペレット

ウサギは、生後6ヶ月までは大事な成長期です。
人間で言うと、赤ちゃんから中学生の時期に当たります。

体が一番大きくなる時期なので、高い栄養価を持つ子ウサギ用のペレットを選びましょう。

また、この時期にはペレットの量を制限しなくても問題ありません。
しっかりと食べて体を作ることが優先されるためです。

生後6ヶ月から1年までは栄養価の高いペレット

生後6ヶ月から1歳までの若いウサギ向けにも、生後6ヶ月までと同様に栄養価の高いペレットを選びましょう。

ペレットの与え方については、生後6ヶ月までと異なり、体重の1.5%~3%の量となるようにコントロールしてあげましょう。

1歳から5歳までは太りにくいペレット

1歳は、ウサギにとってはもう立派な大人です。
若いころと同じ食生活をしていると肥満の原因となってしまいます。

1歳まであげていた栄養価の高いペレットから、より低カロリーのペレットへ移行を行いましょう。

5歳以降の老年期にはカルシウムの少ないペレット

5歳になると、ウサギはもうお年寄りです。
運動量が減るのでより太りやすく、尿石症の危険も増し、歯も弱ってきてしまうんです。

ですので、低カロリーおよび低カルシウム、そして柔らかめのペレットを選んであげるようにしましょう。

特別な効果でペレットを選ぶ

ペレットの中には、様々な特徴や効果を持ったものがあります。

まず、ウサギの種類に関係したペレットです。
長毛のウサギ向けのペレットには、飲み込んだ毛が排出されやすくなるように油脂等が配合されています。

肥満が気になるウサギに対しては、ダイエット用のペレットもあります。
できれば獣医さんと相談しつつ、エサ全体の見直しを行って行きましょう。

家の問題を解決するペレットもあります。
ウサギのフンの臭いを抑えるペレットは、エサを変えるだけで悪臭を軽減する効果が望めます。

ペレット購入のチェックポイント

ペレットの選び方を見てきましたが、それでもペレットにはたくさんの種類があります。
毎日あげるものですから、変なものはあげたくない。

そんなときのペレット選択の目安となる基準をまとめました。

  • 着色料・保存料が含まれていないか
  • 「総合栄養食」と明記されているか
  • 原材料名が明記されているか
  • 製造年月日と消費期限が明記されているか
  • 栄養表示について、「○○%以上/以下」ではなく、「○○% ~ ○○%」と上限と下限が両方記載されているか

栄養表示の「○○% ~ ○○%」については結構ハードルが高いです。
ホームセンターに探しに行ってもほとんどが「○○% ~ ○○%」の表示をしていません。

「絶対に全てを満たしていないといけない!」というわけではありませんが、愛するペットのために少しでも気にかけてあげるようにしましょう。

ペレットの無理のない移行について

ウサギは変化に敏感な動物です。
ペレットを変えるときに、ある日突然別のペレットにしてしまうと、ウサギがビックリして食べないということも多々あります。

ウサギのペレットを移行するときには、少しずつ混ぜながら移行するようにしましょう。

例えば、1ヶ月で移行するという計画を立てます。

  • 1週目:一つまみだけ新しいエサ
  • 2週目:1/4くらい新しいエサ
  • 3週目:半分新しいエサ
  • 4週目:3/4くらい新しいエサ

このように、段階的にエサを移行していくことで、ウサギを驚かせない無理のないペレットの移行が可能です。

また、ペレットを移行しなくても、古くて湿気たペレットを使い切り、同一パッケージの新しい袋を開けた際にもウサギが驚いてしまうことがあります。
もし、飼っているウサギが変化に敏感な子だった場合には、同一ペレットであっても、新しい袋を開けるときには少し早めに開封し、古いのと混ぜながら与えてあげるとよいでしょう。

ウサギの副食

例えば野菜や果物等がこれに当たります。
ウサギが好んで食べるものが多いので、ウサギとのコミュニケーションの有効な手段です。

ウサギのおやつは、例えば以下のタイミングで有効です。

  • しつけのご褒美
  • お世話で嫌がることをした後
  • 食欲がなく、ほかのエサをどうしても食べないとき

しかし、副食は主食ではありません。
牧草とペレットを基本にして、副食はごく少量を与えるだけに留めましょう。
肥満を招いたり、尿石症など病気の原因になってしまいます。

うまく使えばお世話がグッと楽になるウサギの副食。
一つ一つ見ていきましょう。

野菜

ウサギと言えば、ニンジンをかじるイメージがありますが、野菜は主食ではありません。
食べ過ぎると、太ってしまったり下痢になったりします。
また、野菜の中にはカルシウムが多く含まれているものもあり、尿石症の原因にもなりかねません。

主食である牧草とペレットの邪魔をしないように、ごく少量を与えるようにしましょう。

一般的に与えてもよい代表的な野菜は以下の通りです。

  • ニンジン
  • ブロッコリー
  • カブの葉
  • セロリ
  • キャベツ
  • 白菜
  • モロヘイヤ
  • カリフラワー
  • チンゲンサイ
  • 小松菜
  • サラダ菜
  • パセリ
  • 大根の葉

この中で、特にカルシウムが豊富なのが、

  • 大根
  • カブの葉
  • 小松菜

です。
食べられる野菜なのですが、食べ過ぎは尿石症になりやすい体を作ってしまいます。

逆に、以下は代表的な食べられない野菜です。
絶対にあげてはいけません。

    注:与えてはいけない野菜です。

  • ネギ系(ネギ、玉ねぎ等)
  • ニンニク
  • ジャガイモ(芽や皮)
  • トマト(特にヘタ)
  • 生の大豆
  • アボカド

野草

ウサギがクローバーを食べる姿も、絵になりますよね。
確かに野草も好んで食べますが、副食として扱い、ごく少量のみを与えるようにしましょう。

野草の中には、ウサギの体調管理を助けてくれる有効成分が含まれているものもあります。
しかし、逆に刺激が強すぎるものや、中毒になってしまうものもあります。
「そこらへんの葉っぱを適当にあげる」
というのは危険ですのでやめましょう。

また、道端の野草は、農薬の他、犬や猫などの排泄物が付着している恐れもあります。
市販のものにすると安心です。

以下が、ウサギが食べられる代表的な野草です。

  • ハコベ
  • クローバー(シロツメクサ)
  • タンポポ(西洋タンポポ)
  • オオバコ
  • ナズナ
  • ノコギリソウ

逆に、与えてはいけない代表的な野草は以下の通りです。

    注意:与えてはいけない植物です

  • トリカブト
  • 朝顔
  • パンジー
  • 彼岸花
  • スイセン
  • ワラビ
  • ポインセチア
  • ニチニチソウ
  • アセビ
  • イチイ
  • イヌホオズキ
  • キツネノボタン

特に朝顔などは、
「部屋でウサギを遊ばせていた時に、子供が育てていたアサガオを食べちゃった」
ということもありえますよね。

ウサギを放し飼いにするときには、ウサギの目に入る植物にも気を使ってあげる必要がありますね。

果物

ウサギが特に大好きなのがこの果物です。
食いつきが違います。

しかし、糖分とカロリーが高いため、食べ過ぎると肥満や虫歯を招きます。

例えば、イチゴ一粒でもウサギにとっては多すぎる量です。
だいたい、人の指先に乗る大きさを目安に切って与えましょう。

ウサギが食べる代表的なフルーツはこちらです。

  • リンゴ
  • イチゴ
  • オレンジ
  • ブドウ
  • メロン
  • パイナップル
  • バナナ
  • パパイヤ
  • 洋ナシ
  • キウイ
  • ブルーベリー

ウサギに果物を与える際の注意

絶対にあげすぎない

多くのウサギは果物が大好きです。
とても喜んで食べますが、おやつはおやつ。
果物のせいで牧草やペレットが食べられなくなってはいけません。

糖分が多く、栄養に偏りがある果物の摂り過ぎはウサギにとって思わしくありません。

例えば、イチゴ1個でも大きすぎます。
小さく切って、指先に乗る程度だけあげるようにしましょう。

水分が多い果物は下痢に注意

果物は多くの水分を含んでいます。
そのため、ウサギのフンがいつもより柔らかくなったり、下痢になったりする場合があります。
果物を与えたあとは、フンの硬さが正常化を確認するようにしましょう。

完熟した果物をあげよう

ウサギに与える果物は、人間が食べても「美味しい」と思えるような完熟したものにしましょう。
熟していない果実には、より多くのデンプンが含まれています。
デンプンの摂取はウサギにとって好ましくありません。

皮はむいてあげよう

果物の皮には、ワックスや農薬が付着している場合が多々あります。
人間が気にするのと同じように、ウサギに果物を与えるときもワックスや農薬を気にしてあげてください。
ウサギに果物を与えるときには、基本的に皮は剥いてあげるようにしましょう。

ドライ食品

ウサギによって好きな食べ物も違ってきますが、甘いのが好きな子ならば絶対に食いつくのが、このドライ食品。
ドライフルーツは糖分が高いため、嗜好性も高いですがその分太りやすい食べ物です。
与え過ぎには十分注意しましょう。

肥満に注意が必要なドライ食品ですが、食欲が無くなってしまったときや、しつけには大変便利です。
果物と違って保存がきくのも大変便利。
うまく使っていきましょう。

ドライ食品を選ぶときの注意点

現在、ウサギ向けドライ食品だけでも様々な種類が存在します。
ウサギのことを思ったドライ食品を見分ける基準は以下のとおりです。

  • 「加糖」のものは選ばない
  • 小麦粉が含まれているものは選ばない(例:ビスケット系はNG)
  • 繊維質が多いドライ食品を選ぶ(例:リンゴ・人参等)

まず、加糖のドライフルーツは避けましょう。
そもそも糖分が高くて肥満の恐れがあるドライフルーツです。
更にお砂糖を加えるということはウサギのためになりません。
牧草やペレットを主食にしているウサギからすれば、加糖されていなくても十分なおやつになります。

次に、小麦粉が含まれているおやつです。
ウサギ向けおやつとして、
「野菜粉末を配合したビスケット」
のようなものが売られていることがあります。
これも、ウサギの健康を考えると好ましくはありません。

また、食物繊維についてです。
ウサギの健康のために、食物繊維はとても重要です。
ウサギの健康を考えるのであれば、おやつにも食物繊維がより多く含まれていれば言うことありません。
食物繊維が多く含まれているものの例として、リンゴやニンジンが挙げられます。
その他、緑黄色野菜のドライ野菜にも食物繊維は比較的多く含まれていますよ。

サプリメント

栄養補給を助けてくれるものの他、乳酸菌が含まれていて整腸作用が期待できるもの。
その他、関節痛対策のためのグルコサミン・コンドロイチン・コラーゲン配合のサプリメントまで・・・。
まるで人間のものと一緒ですね。

ウサギのサプリメントは、状況によっては有効な場合も多くありますが、主食にはなりません。
ウサギの食事の基本は「牧草とペレット」です。

また、ウサギの容態が目に見えて悪いときには、サプリメントに頼る前に動物病院に連れて行ってあげましょう。
サプリメントについての相談もお医者さんでできるはずです。

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